企業のレジリエンス研修での効果

SPARKレジリエンス®︎ 効果検証の結果

2020/12/10 初稿
2022/9/15 改訂

 

レジリエンス研修の効果のエビデンスを確認

 
「SPARKレジリエンス®︎」は、英・イーストロンドン大学大学院のイローナ・ボニウェル博士らにより2009年に開発され、企業や学校教育において、欧州やアジア各国、日本でその研修が導入されました。
 
このレジリエンス研修は、研究調査により、レジリエンス、自己肯定感、抑うつの低減などにポジティブな影響を与えることが確認されていました。(Boniwell & Ryan, 2009; Pluess & Boniwell, 2015; Pluess, Boniwell, Hefferon, & Tunariu, 2017).


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コロナ禍で開発されたオンライン版レジリエンス研修

 
2020年に発生した新型コロナのロックダウンの影響で、フランスにおいては3割の人々が不眠症状に悩み、4割の人々がストレスを感じ、多くの人々が先の見えない将来に不安を持っていました。
 
集団対面研修が難しい制約下で、新型コロナでメンタルヘルスの悪化を訴える人々にレジリエンスを教えるために開発されたのが、オンライン版のSPARKレジリエンス®︎でした。Zoomなどのビデオ会議ツールを活用して、1.5時間の8回のオンライン研修が実施されました。


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有意な心理的資源の効果を確認

 
その効果を確かめるために、180名を対象とした調査がボニウェル博士らによって行われました。研修参加グループとコントロールグループには、レジリエンス、エンゲージメント、ストレス、ネガティブ感情、ポジティブ感情、意味に関する質問調査が研修実施前後に行われました。
 
その結果は以下です。

  • レジリエンスの増加
  • エンゲージメントの高まり
  • ポジティブ感情の向上
  • 意義感の増加
  • ストレス度の低減
  • ネガティブ感情の低下 
 
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まとめ:レジリエンス研修は確かな効果が得られる

 
新型コロナにより「ニューノーマル」での生活が強いられ、衛生習慣や在宅勤務などの新習慣への適応が迫られる中で、ストレスに対応しメンタルヘルスを維持することが重要になっています。社会と経済を再起するためには、個人においては人々の「レジリエンス」が心理的な資源として前にもまして求められています。
 
職場においては、影響を受けやすい従業員を支援し、よりいきいきとし、レジリエンスとエンゲージメントの高い従業員を育成することが必要となるでしょう。
 
「SPARKレジリエンス®︎」により、私たちはレジリエンス、ストレス耐性、ポジティビティ、意義感、エンゲージメントをより効果的で低費用で開発されうることがわかりました。
 
今後の、レジリエンス研修を導入することで、健全なメンタルを持つ個人・企業・社会を形成することが望まれます。
 
久世浩司(ポジティブサイコロジースクール代表)

 

引用文献

Boniwell, I. & Ryan, L. (2009). SPARK Resilience: A teacher’s guide. London, UK: University of East London.
 
Feder, A., Nestler, E. J., Westphal, M. & Charney, D. S. (2010). Psychobiological mechanisms of resilience to stress. In J.W. Reich, A. J. Zautra and J.S. Hall (Eds.). Handbook of Adult Resilience. New York & London: The Guildford Press (pp. 35 – 54).
 
Pluess, M., & Boniwell, I. (2015). Sensory-processing sensitivity predicts treatment response to a school-based depression prevention program: Evidence of vantage sensitivity. Personality and Individual Differences, 82, 40-45.
 
Pluess, M., Boniwell, I., Hefferon, K., & Tunariu, A.D. (2017). Preliminary Evaluation of a School-Based Resilience-Promoting Intervention in a High-Risk Population: Application of an Exploratory Two-Cohort Treatment/Control Design. PLoS ONE 12(5):e0177191


久世浩司 

ポジティブサイコロジースクール代表
応用ポジティブ心理学準修士(GDAPP)
認定レジリエンス マスタートレーナー
 
慶應義塾大学卒業後、P&Gに入社。その後、社会人向けスクールを設立し、レジリエンス研修の認知向上と講師の育成に従事。NHK「クローズアップ現代」、関西テレビ『スーパーニュースアンカー』でも取り上げられた。レジリエンスに関する著書、多数。累計発行部数は20万部以上。
 

主な著書
『「レジリエンス」の鍛え方』
『なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか?』
『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』
『リーダーのための「レジリエンス」入門』
『なぜ、一流の人は不安でも強気でいられるのか?』
『親子で育てる折れない心』
『仕事で成長する人は、なぜ不安を転機に変えられるのか?』
『マンガでやさしくわかるレジリエンス』
『図解 なぜ超一流の人は打たれ強いのか?』
『成功する人だけがもつ「一流のレジリエンス」』
『眠れる才能を引き出す技術』
『一流の人なら身につけているメンタルの磨き方』
『「チーム」で働く人の教科書』

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